2020年11月16日月曜日

人生を決めているもの。住宅と街並みとぼくの視線から考える人生論。

 


家づくりを検討しはじめて約2ヶ月。あれだけ回避していたローンのリスクを受け入れて、家を建てることに決めた。日本の一戸建ての寿命が30年のところ、90年もつ家を建てることを知ったのが大きなきっかけだった。90年もてば3歳の息子も死ぬまで住むことができるだろう。それならローンを組むリスクを飲めると思ったのだ。


海外は長寿命の家づくりをしているため、その家系は裕福になっていくと言われている。子どもも孫もその家に住めば、家賃を払わなくて生きていけるということになる。その分、資産を蓄えることができるだろう。

ぼくは実際、これまでまったく家に興味関心がなかった。通勤や客先への移動中に通り過ぎただろう幾千もの住宅はぼくの視界に存在していたのだろうが、それを捉えることはこれまでなかった。それが、家を建てる検討をはじめてからというもの、通り過ぎる住宅に目が行くようになった。どんな外壁を使っているのか、外溝はどんなデザインなのか、など通り過ぎる住宅をいちいち見てしまう。

ぼくたちは興味関心のあるものに突き動かされている。一方で、興味関心のないものには見向きもしない。そのように日々過ごしている。そういう意味で、ぼくたちの人生を決めているのは、すなわち自分自身の興味関心であり、まさしく自分が自分の人生の行く末を決めていると言える。

あなたは何に興味関心があるだろうか。また、何に興味関心がないだろうか。それは、なぜだろうか。

もし、この記事を読んでいるあなたが今の人生に満足していないのなら、こうした自問自答が何かの役に立つかもしれない。ぜひ、試してみてほしい。

人生はなるべくしてなるように展開している。

2020年11月9日月曜日

退屈なオンライン研修の量産を超えて。

 



先日久々にZOOMを使って研修を受けた。体験型のビジネスシミュレーションゲームだ。


コロナ禍によってオフラインの集合研修が開催できなくなり、オンラインへの移行が強制された。そこで、絶滅危惧種となっていたのが体験学習のプログラムだ。

ウェブ会議システムでの研修実施になったことによって、リアルで実施できていた体験学習のプログラムが使えなくなってしまったのだ。そのため、オンラインの研修は基本的にはディスカッションを少人数で行うか、講師の講義を受け身で聞くほかなくなってしまった。結果何が起こったのか。退屈なオンライン研修が量産されてしまったのではないかと思う。

そんななかで、今後求められるのは体験学習プログラムのオンライン化だろう。エン・ジャパンではすでにオンライン上でも実施できる体験学習プログラムを用意しており、大手企業からも喜びの声をいただいている。オンラインであっても直接、研修講師と同じ時間を過ごすならば、講義だけでなく体験学習プログラムが必要だろう。単なる講義だけなら、わざわざ講師と時間をあわせてウェブ会議システム上で会わなくても、Eラーニングで事足りる。

退屈なオンライン研修の量産を超えて。
いかにオンラインでも退屈しない、リアルと同等の価値を出すオンライン研修プログラムをつくれるのか。

そんなことを今後も考えていきたいと思う。

2020年9月25日金曜日

20卒新入社員に伝えたいこと

2020年度がもうすぐ半分が終わる。コロナによって仕事環境が急激に変わった半年間。でも、それが今や日常になりつつある。そんな中で、20卒の新卒社員に伝えたいことがある。大きな変化ととも社会にでた彼らには、大きな負担と希望が降りそそいでいる。


緊急事態宣言が出された4月7日。おおくの企業が休業や在宅勤務を余儀なくされた。仕事柄、4月は毎年新人研修シーズンであり忙しいのだが、この春はいつにも増してドタバタとしていた。新人研修のキャンセルは相次ぎ、一方で、オンラインによる新人研修ニーズが急増した。なんとかその準備を終え、新入社員の皆さんをオンライン新人研修に迎え入れた。


変化を迫られることになったのはもちろん研修だけではなく、企業内でのOJTも同様だった。“見て学ぶ“ということが難しくなった在宅ワークによるOJTは困難を極めた。手とり足とり教えることができなくなった上司や先輩は対応に追われたことだろう。


そして、このしわ寄せは新入社員に向かっている。はじめての試みであるオンラインの新入社員研修やOJTを受け、これまでの、つまり、“プロ“コロナの新人研修やOJTを受けることのできないはじめての世代である。そんな彼らを“コロナ世代“と呼び揶揄する人もいる。


もしかしたら20卒の新入社員はある意味で悲惨な世代なのかもしれない。でも、ほんとうにそうだろうか。ネガティブな言説にはかならずポジティブな側面も存在しているものだ。つまり、20卒新入社員はニューノーマルにおける、アフターコロナにおける先駆者になりうる稀有な存在なのだ。


入社から6ヶ月。そろそろ社会人としてのマンネリに陥りはじめるタイミングだろう。マンネリによってキャリアの不安に苛まれはじめるタイミングでもあるだろう。そして、君たちはたしかにいろいろな意味で稀有な新入社員だ。周りから揶揄されることもあるだろう。でも、安心してほしい。君たちはたしかにアフターコロナの新世代でもあるのだから。まだ長い仕事人生のスタート地点にいるのだから。


焦る必要はない。今この瞬間の目の前の経験を、楽しみながら学んでいってほしい。


人生はなるべくしてなるように展開している。

2020年9月24日木曜日

マネジメントの意志決定においてぼくが大切にしていること


マネジメントに意志決定とか判断は避けては通れない。逆にいうと、それを避けていてはマネジメントにはなれない。このことは、部下の相談に乗るときによく脳裏を過ぎる。


相談をするということは自分に意志決定や判断の軸がないか、軸を持ちつつもその軸自身が不安が残ることを意味する。そういう意味で、マネジメントになるには意志決定の軸を明確にもったり、軸自体のバリエーションを増やしておくことが必要だ。


では、どのような軸があればよいのか。


ひとつめは、投資対効果の視点だ。


投入したコストに対してどれくらい利益が上がるかを検討することは意志決定のひとつの軸となりうる。たとえば、サービスを改善するとき、その改善はコストに見合った売上や利益が上がるかどうかを考える。逆にいえば、売上や利益につながらないサービス改善は、意味がないとまでは言わないが、生産性という観点ではあり得ない判断となる。経験上、この投資対効果の軸は欠かせない。


では、すべての意志決定の判断軸が投資対効果によってなされるかといえばそんなことはない。ぼく自身、その他に大切にしている軸がある。


それは矜恃とか信念とか言われるものだ。あるいは、譲れないものと言っていいかもしれない。それは、投資対効果と違って非合理的なものでもある。投資対効果をすこし下げてでも、大切にしたいものを守る意志決定もありうるということだ。たとえば、ぼくが携わっている教育や組織開発のサービスについて、自己実現を阻害するようなサービスにはしたくない。それが、投資対効果をいくらか下げるものだったとしても。


マネジメントには避けては通れない意志決定。そして、意思決定の軸となる投資対効果および矜恃、信念。ぼくの意志決定の軸が正しいとか正しいとかはあまり問題ではない。それぞれが妥当と思われる軸を持つことが重要ではないかと思う。


人生はなるべくしてなるように展開している。

2020年9月23日水曜日

連休明けにスタートダッシュする方法

連休明けはどうも仕事のエンジンがかからない、という人も多くいるのではないだろうか。15年以上はたらいてきて、ほとんど「サザエさん症候群」にかかったことのないぼくが考える、連休明けにスタートダッシュする方法について3つ書いてみた。


ワークとライフを分断しない


まずひとつは、ワークとライフを分断しないということだ。ワークのエンジンを切ってライフのエンジンをおもいっきり吹かすという過ごし方は、ワークの再開時にやはりおおくのエネルギーを必要とする。休ませたものを始動させるのだから当たり前のことだ。寝起きが悪いことに似ていると思う。


休暇中もインプットは欠かさない


仕事のインプットは欠かさずにおこなうとよい。休暇中に10分インプットするだけで、連休明けのスタートが違う。メリハリはもちろん大切なのだが、それは、連休明けからいきなりスタートダッシュかませる人がおこなうことだ。ぼくみたいな凡人はそれが無理なので、準備運動だけは休暇中でも仕事をしておくのだ。


連休明け初日の朝はゆったりと


休ませたワークのエンジンを始動させるには、それなりの時間が必要だ。連休最終日の夜ははやめに寝て、朝早く起きてゆっくりと仕事の準備をすることをおすすめしたい。新聞を読みながらコーヒーを飲むのもいいし、ストレッチや瞑想もおすすめだ。アクセルをいきない踏み込む必要はない、エンジンをあたためるのだ。



だれも仕事から逃れることはできない。であるならば、いかに仕事と共存するかを考えたほうがいいのではないか。そう考えた結果、ぼくはワークとライフを分断せずに、休暇中でも仕事のインプットをおこなうことが慣習となったのだろう。


実際、この4連休は、自分のライフプランを描き、妻や両親と共有し話し合った。明確に仕事をしていたわけではないが、純粋にゆっくりしていたわけでもない。人生設計をするにあたっては、仕事を無視することができない。仕事とゆるやかにつながって過ごした連休だった。


おおくの人が人生のおおくの時間を仕事に費やす。だからこそ、おおくの人が仕事を楽しみ、ワークとライフを分断することなく共存するような仕事観をつくっていければと思っている。


人生はなるべくしてなるように展開している。

2017年8月28日月曜日

利他主義が世界を救う?利他主義と自己肯定感の関係性。


ジャック・アタリが利他主義が重要で、その根底には自己肯定感が重要であると言い出したことに、久々に興奮してしまった。興味がある方はこちらから購入。


ここ数年は、心理学をベースに人の自己肯定感をどう高めるかについて情報をとったり、実際にカウンセリングにトライしてきた。自分がやってきたことに間違いはなかった、と自信がつき嬉しくなった。



■未来は光はあれど暗い

この書籍では、アタリが2030年について未来を予測。政治、経済、芸術、技術とあらゆる角度から未来について考察している。もちろん、ポジティブな面もネガティブな面もある。

最終的には、2030年、ポジティブな影響を飲み込むほど僕たちが抱える問題は大きくなっているだろうと予測している。その解決策として利他主義を提示している。


■アタリが提示する利他主義

アタリは、人類の存在そのものが危機にされされていると主張する。そして、その原因は、”利己主義、貪欲さ、野蛮さ”であるという。また、世界規模で起こっていることを規制する法律がないこともその大きな要因として挙げている。

そして、危機回避には利他主義が必要で、人は不思議なもので、利己主義な側面と利他主義な側面、両方持ち合わせている。決して、利己主義という性質のみしかもたないという訳ではない。

だからこそ、積極的に利他主義を呼び起こさなければならない。そもそも、人類が生き残れたのは利他主義があったからだ。人類は人の手助けなしでは、子孫を残せない。人類のDNAには確実に利他主義が埋め込んであるのだ。


■利他主義を促す高い自己肯定感

実際には、書籍内には自己肯定感という言葉は使われていない。ただ、自己肯定感を重要視していることが覗える文面は多々ある。たとえば、
自分は唯一無二の存在である、この世は諸行無常である、自分の人生をよりよくするのは大切なことである、今現在を最期だと思って生きる
自己を尊重しろ、自分自身のことを真剣に考えろ
心身ともに健やかでありながら充実した人生を送る手段を身につけるのである。意義のないことや、凡庸なことはすべきではない。
自分でなくてもできるようなことは、仕事でもプライベートでもなすべきではない。なぜなら、すべての人生はその本質において唯一無二であり、その成就においても同様だからだ。
自分の才能や唯一無二の価値を積極的に認め、自己肯定感を高めることが、他者に与えることにつながると僕は解釈した。そして、僕はそのように考えている。

”人の為”と書いて”偽り”。まずは、自分自身を生き抜かなければ、誰かに与えることなどできないのではないか。

これからも僕は人の心について、自己肯定感について考え続けていく。


人生はなるべくしてなるように展開している。

2017年8月25日金曜日

嫌われる勇気。かんたんな雑感。

後れ馳せながら、一時期話題になった『嫌われる勇気』を読んだ。
嫌われる勇気というタイトルからはその真意がわからなかったが、かなり興味深い内容だった。ぼくなりに感じたことをまとめておこうと思う。


他者に嫌われないために生きる

人目が気になって仕事に集中できないとか、気をつかって疲れるとか、ストレスがたまるってお話はよく聞く話である。

また、仕事の目的が如何に怒られないか、嫌われないか、如何に優秀そうに見せて気に入ってもらえるかに終始している人は多い。仕事の目的のベクトルが自分に向いているから、なかなか成果に結びつかない。

頑張ってはいるけど、いつまでも報われない。とかく、そういう人は人生に疲れ切っていたりする。

嫌われないために自分を偽る

そして、生きることが嫌われないためになってしまうと、たいてい、そこについて回るのが、自分を偽るということだ。

ムカつくけどいい顔する。構ってほしいけど強がる。できないと思うのに、できるという。などなど。どんな反応をするかは人にもよる。

つまり、感情と行動が一致してない状態。これが続いていくと、もちろんのこと、疲れていってしまう。自分を偽って演技をし続けなければならないからね。

そして、生きづらい人生がずっと続いていく。

嫌われる勇気をもつことで自由になれる

そこで登場するのが、〈嫌われる勇気〉という考え方なんですね。

演技をしてストレスを溜めたくない、もっと自由に生きたいのなら、言行一致させるほかありません。

ですが、そうするともちろん自分の意見や主張に賛同しない人や、反対してくる人もいるでしょう。ここで、反対する人がいたとしても、彼らは彼ら。私には私の意見があるのだ、と割りきる勇気のことを〈嫌われる勇気〉と言っているんですね。

僕たちは〈嫌われる勇気〉をもつことで、本当に自由に生きることができる。他者に支配されない、干渉されないような人生を。

このように、自己実現を促すような支援をしていきたい、それが僕の最近のねがいです。

なんだかモヤモヤしている方。
つらいことが多いと嘆いている方。
いつも不安に苛まれている方。
少しでも自分を変えようと思う方。

そうした方に、お勧めしたい一冊ですね。


人生はなるべくしてなるように展開している。

人生を決めているもの。住宅と街並みとぼくの視線から考える人生論。

  家づくりを検討しはじめて約2ヶ月。あれだけ回避していたローンのリスクを受け入れて、家を建てることに決めた。日本の一戸建ての寿命が30年のところ、90年もつ家を建てることを知ったのが大きなきっかけだった。90年もてば3歳の息子も死ぬまで住むことができるだろう。それならローンを組...