最近は勉強どころではなく、メンバーのマネジメントやら業績管理とやらで忙しかったけど、夏休みに入って久々にBlogを書こうと思います。
最近、MOOC(massive open online course)が話題になるようになってきましたね。コーセラやカーンアカデミーという名前もだいぶ教育界には浸透してきたように思います。教育界に身を置く小生にとってみると大きな脅威になってくると感じています。
- コンテンツは完全無料
- 講義や知識はオンラインに移行
- なんでも、いつでも、どこでも
組織開発や人材開発を研修という形式を通して支援をしていくこれまでのビジネスモデルを考えると、「場」を通したサービスも変容していかないといけないと思います。また、同時に旧来から教育コンサル業界が抱える課題である、お客様から求められる「成果」に如何に応えていくかを考えるきっかけでもあります。
従来、教育コンサルティング業界は、大手企業の階層別研修を実施し、リピートをもらうという構造で儲けてきました。そうなんです。結局、やったらやりっぱなし。その後、どうなったかなんて気にも留めていません。研修の中で見えた課題を再提案することに終始し、現場での実践度合いやその組織の生産性寄与の程度など(わかっていても)気づかないフリをしてきました。
そういう意味では、今後教育コンサル会社も「成果」を徹底的に考えていかなければいけない時代に突入していくのではないか、というのが小生の予想です。採用ビジネスと同じですね。
ここでキーワードになってくるのが「反転教室(Flipped Classroom)」です。反転教室に関しては、東京大学大学院教授の山内先生が詳しくその取組みをされています。関連記事もすでに結構あります。
要は、授業はタブレットやパソコンから自宅で、教室ではディスカッションを通して議論を深める。現段階では、学生や塾などで展開されている現状ですが、これは社会人教育や企業内研修でも今後展開されるべきだと考えています。
学習コンテンツはMOOCのような形を取らなくても、Googleで検索をすれば莫大な情報収集をすることができます。ソーシャルメディアで人々が繋がりやすくなったことでも、いろんな専門家とコンタクトすることが容易になってきました。
そういう意味では、企業内研修は知識のインプットのために大きな投資をするのではなく、問題解決のセッションとしての投資に変わっていくべきだと思うのです。事前のオンライン学習で知識を事前にインプット、研修の場ではリアルな職場や組織の課題についてディスカッションをする。
学習は単なる手段でしかありません。この目的なき研修そのもので儲けていくことも、今後難しくなっていくでしょう。
注目していきたいですね。
ではでは、またの思考の旅へ。